むちうちは初動対応が
肝心です
むちうちとは、強い衝撃によって首がムチのようにしなることで生じる症状の総称です。
首のケガというイメージが強いですが、実はそれだけではありません。
頭痛やめまい、吐き気、麻痺などの後遺症が残る可能性もあります。
むちうちは初動が肝心のため、早期に医療機関や整骨院・接骨院に相談しましょう。
こちらでは、むちうちのおもな症状や原因、施術方法、対処法などについてご紹介しています。
-
目次
こんなお悩みはありませんか?
- 首や背中の痛みが一向に取れない
- 事故から数日たって首が痛み出した
- 事故に遭ってから原因不明の頭痛が
続く - むちうちの後遺症が残らないか心配
- 手がしびれて力が入らない
- 湿布を貼っても首の痛みが改善しない
むちうちとは?むちうちのおもな症状と原因
むちうちとは?
むちうちは、交通事故やスポーツの衝撃がきっかけとなりやすいケガです。
●むちうちとは
むちうちは、強い衝撃によって首が激しく揺さぶられて生じる症状の総称であり、医学的な病名ではありません。
正式には「頚椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」などと呼ばれています。
打たれたムチのように首がしなった際に起こるため、一般的には「むちうち」と呼ばれています。
首に衝撃が加わったあと、原因不明の頭痛やめまい、吐き気などが現れた場合は、むちうちの疑いがあります。
●むちうちの原因
むちうちの原因として、とくに多いのは次のふたつです。
・交通事故
むちうちは、とくに追突事故で起こりやすいケガです。
乗車中はシートベルトをしているため、胴体は固定されており、身が投げ出される心配はありません。
しかし、頭や首は不安定な状態です。
その状態で追突されると、頭部がおもりのような役割を果たして首が振り子のように揺れ、むちうちになることがあります。
・スポーツ
むちうちは、スポーツの現場でもたびたび見かけるケガです。
とくに、ラグビーやサッカー、柔道などのコンタクトスポーツで選手同士が激しくぶつかった際や、スピードが出るスキーやスノーボードでの転倒によって首に大きな衝撃が加わり、むちうちを引き起こすことがあります。
むちうちの分類
「むちうち」としてひとくくりに扱われていますが、じつは5つのタイプが存在し、それぞれ特徴が異なります。
●頚椎捻挫型
首の捻挫によって炎症が起き、首の痛みや頭痛、しびれ、こりなどが現れるタイプです。
むちうちの中では、この頚椎捻挫型がもっとも多いといわれています。
●脊髄症状型
脊髄症状型は、むちうちのなかでもとくに深刻な状態です。
背骨の中には脊柱管という空間があり、脳からの指令を全身に伝える脊髄という神経が通っています。
脊髄症状型では、脊髄が傷ついたり圧迫されたりすることで、足のしびれや知覚障害、排尿障害などが現れたりします。
●神経根損傷型
首は7つの椎骨という骨の集まりです。
その中には脊髄が通っており、神経根という太い神経が肩や腕などに伸びています。
事故の衝撃で椎骨の並びにズレが生じると、神経根が圧迫され、首から腕にかけての痛みやしびれ、腕の脱力、知覚障害などが生じます。
●バレー・リュウ症候群型
頚椎に沿って走る後部交感神経が損傷しているタイプです。
損傷による影響で交感神経が過度に緊張すると、自律神経のバランスを崩し、頭痛やめまい、吐き気、倦怠感など、さまざまな自律神経失調症状を引き起こす可能性があります。
●脳脊髄液減少型
脳脊髄液とは、脳と脊髄のまわりを循環している無色透明な液体です。
事故の衝撃で脳内に強い圧力がかかると、脳脊髄液腔から脳脊髄液が漏れ出し、髄液圧が下がります。
その結果、神経に影響が及び、頭痛やめまい、吐き気などが引き起こされます。
むちうちの後遺症
むちうちのおもな後遺症は、頭痛や首の痛み、めまい、吐き気などです。
脊身体の一部に麻痺やしびれが残ることもあります。
もし、交通事故に遭ってむちうちの後遺症が残った場合、後遺障害に認定されると自賠責保険から補償を受け取れます。
●後遺障害とは
後遺障害とは、交通事故が原因のケガによって労働能力が低下・喪失し、その程度が自賠責保険の等級に該当するものを指す後遺症のことです。
治療を継続しても症状の改善が見込めない状態になれば、必要書類を用意して後遺障害等級認定手続きを行います。
●むちうちの後遺障害等級
後遺障害等級は1級〜14級まであり、数字が小さいほど症状が重いことを表しています。
むちうちの後遺症がある場合、12級もしくは14級に認定される可能性があります。
・12級
局部に頑固な神経症状が残っており、その症状が神経学的な検査や画像所見などによって医学的に証明できるものは、12級に該当する可能性があります。
・14級
局部に神経症状を残すものは、14級に該当する可能性があります。
自覚症状の有無だけでなく、事故発生時から症状があったのか、症状や部位が一貫しているかなども確認したうえで認定されます。
●後遺障害の認定を受ける際のポイント
むちうちは画像検査で異常が見当たないことも多く、客観的な証明がむずかしいケガです。
軽微な事故で自覚症状だけだと「本当は痛くないのではないか」と疑われてしまうこともあります。
そのため、事故の規模や事故直後の受傷状況、その後の通院状況などが重要なポイントとなります。
●後遺障害が非該当になるケース
次のようなケースでは、後遺障害と認められない可能性が高いといわれています。
・医療機関で十分な治療を受けていない
・自覚症状に一貫性がない
・事故の規模が症状に相当しない
・自覚症状が軽い
むちうちは後遺障害に相当する後遺症が残る可能性もあるため、回復するまでは定期的に医療機関に通い、経過を記録してもらいましょう。
他院からの転院をお考えの方へ
どの整骨院で施術を受けるのかはお客様が自由に選べます。
院ごとに得意分野は異なるため、もしも今の施術内容が合わないと感じるようであれば、他の整骨院への転院を検討しましょう。
当院は、交通事故施術を得意としている整骨院です。
超音波やマイクロカレントなどを導入しており、対処がむずかしい急性期の施術にも対応しています。
当院の強みは、全身のバランスを考慮したトータルケアが行える点です。
症状がある部位だけでなく、姿勢や関節の動きなどにも着目し、症状の改善をはかります。
むちうちのつらい症状でお悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
むちうちのおもな施術法と
代表的な施術期間・過程
むちうちのおもな施術法
当院では、一人ひとりの症状の経過にあわせて適切な施術を提供しています。
交通事故によるむちうちはもちろん、筋肉や神経が圧迫されて胸郭出口症候群になってしまった場合にも次のようなアプローチで回復をはかります。
●急性期の施術方法
急性期の施術は、おもに炎症を抑えることを目的としています。
・超音波
超音波の微細な振動が生み出す非温熱効果によって、強い炎症や腫れを抑えます。
超音波は頭部にも可能で、頭痛がある場合は耳の後ろや肩、首などに対して行います。
・マイクロカレント
人間の身体に元々流れる生体電流と同レベルの微弱な電流を流す施術です。
生体電流は傷ついた細胞の修復をサポートする役割があるといわれており、痛みや熱感、腫れ、動作痛などがある際に行います。
・コルセットの装着
首を動かすだけでも痛みが出る場合は、強い筋緊張が生じている可能性があります。
コルセットで体幹を安定させ、筋緊張を和らげましょう。
・テーピング
首への負担を減らすために、キネシオロジーテープで首元のテーピングを行うことがあります。
●慢性期の施術方法
慢性期に入ると、日常生活への復帰をサポートする施術を取り入れていきます。
・手技療法
手技療法とは、道具を使わずに施術者の手で行う施術です。
ストレッチのような感覚で、首の牽引を取り入れることがあります。
・猫背矯正/姿勢矯正(バランス調整)
姿勢に問題があるようなケースでは、猫背矯正や姿勢矯正(バランス調整)を取り入れます。
アプローチする部分は、おもに首や肩、背中などです。
肩甲骨の可動域を広げ、正しい姿勢が取れるようにサポートします。
・ハイボルト
脊髄症状型のむちうちで、手先や大胸筋、鎖骨上窩などに神経痛、自発痛、放散痛がある場合はハイボルトを行います。
ハイボルトは高電圧を深部の筋肉や神経に伝える施術です。
脳に痛みを伝える神経のはたらきを一時的に遮断することで、痛みの緩和をはかります。
・運動療法
当院では、肩関節のモビライゼーション(調整)を行っています。
横向きの姿勢がつらくないようであれば、その状態で肩を動かしたり、肩甲骨を広げたりする運動療法を取り入れ、肩まわりの柔軟性を高めます。
むちうちになってしまった際の
注意点と対処法
当院では、むちうち受傷直後の処置から回復後のリハビリまで幅広く対応可能です。
むちうちは症状の経過に応じて、次のような対処法のなかから適した方法を選ぶ必要があります。
お悩みの方はお気軽にご相談ください。
●安静にする
急性期であれば、とにかく安静を徹底しましょう。
無理に首を動かすと、損傷が広がり、さらに悪化する可能性があります。
首を横に振る、傾ける、ねじるなどの動作はしばらく控えてください。
●頚椎カラーを使用する
頚椎カラーを装着すると、首の動きを制限できるだけでなく、頭の重さを分散させることができます。
首を動かせないほど痛むようであれば、頚椎カラーを使用しましょう。
当院では、頚椎カラーの代わりにテーピングによる対応も可能です。
●冷やす/温める
むちうちの経過にあわせてどちらか選ぶ必要があります。
受傷して間もない急性期であれば、冷やしましょう。
お風呂に入って症状が楽になるようであれば、慢性期に入っていると考えられるため、首元を温めてみてください。
●寝方や起き方を工夫する
普段の生活では、気づかないうちに首に負担をかけているものです。
寝るときは、横向きよりも上向きのほうが首への負担を減らせます。
また、起き上がる際に痛みを感じるようであれば、手で首を支えましょう。
むちうちに関する
おもなQ&A
-
むちうちは何科に相談したらよいですか?
-
むちうちは整形外科に相談することが一般的です。
その後のケアは整骨院・接骨院でも対応しています。
-
むちうちはどのような後遺症が残る可能性がありますか?
-
むちうちの種類によっても異なりますが、首の痛みや慢性的な頭痛、しびれ、握力低下などの後遺症が残る可能性があります。
-
むちうちから回復するには、どのくらいの期間がかかりますか?
-
損傷の程度やむちうちの種類によっても異なるため、いつまでとは一概にいえません。
数週間程度で回復するものもあれば、半年以上症状が続くものもあります。
-
むちうちになった部分をセルフマッサージしても大丈夫ですか?
-
急性期にマッサージをすると、かえって症状が悪化する可能性があります。
自己判断で患部に触れないようにしましょう。
-
むちうちの症状にはどのような特徴がありますか?
-
むちうちの症状は、事故直後には現れにくいという特徴があります。
事故から数日たって気になる症状が出てきた場合、むちうちの可能性を考慮しましょう。
著者 Writer
- タムラ マサト
田村 勝人 - 資格:柔道整復師・鍼灸師
経歴:中央大学卒業
セコムラクビー部4年
了徳寺学園医療専門学校柔整科・鍼灸科卒業
熱田胃腸科整形外科12年勤務
都内整骨院院長8年勤務
さくら整骨院 葛西駅前
- 住所
-
〒134-0084
江戸川区東葛西6-15-1
コウセツビル105
- 最寄駅
-
東西線葛西駅
(地下鉄博物館口 徒歩4分)
- 駐車場
-
駐車場あり(1台)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10:00~14:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
15:00~21:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | ▲ | ▲ |
- お電話でのお問い合わせ
-
03-6661-3449